等々力渓谷の谷沢川に合流する支流(逆川と谷沢川雨水幹線)
23区内の名勝地・等々力渓谷を流れているのは谷沢川という。
世田谷区桜丘や上用賀の湧水を源流としている一級河川である。

等々力渓谷を流れる谷沢川。散策をしている人がたくさんいる。
この川が台地を浸食して形成された渓谷である。

等々力渓谷では多数の湧水があり、谷沢川に水が落ちている。

ところが、この周辺で一番多く水が落ちているのは、この土管から。
渓谷散策路の上流端にあるゴルフ橋のたもと辺りにある。
落水音が渓谷に響いており、土管出口を覗きこんでいる人が多い。
この土管の出口は「逆川が谷沢川に合流する口」だとされている。
しかしながら、以前はチョロチョロとしか通常時には水量がなく、
まったく落ち水がないときもあったのに今は水が豊富である。

写真:逆川を下流→上流
土管の出口周辺からゴルフ橋に上がれる階段を登り、
少し先に行った所にはコンクリート蓋の暗渠となった逆川がある。
谷沢川は、現在のように等々力渓谷を流れるのではなく、
逆川に流路があり、現在は下水道転用されている九品仏川を流れ、
呑川に合流していたという事が地質地形学の研究でわかっている。
また、谷沢川が現在のように等々力渓谷を流れるようになった経緯は
諸説あってわかっていない(自然に流路が変わったor人工に削った)。
しかしながら、現在の逆川は「流れが反対」になって
(九品仏川方向に流れていたのが、谷沢川に流れるようになった)、
ゆえに「逆さ」という名称がついたのは確かなようである。
この逆川は、暗渠が世田谷区等々力3丁目の満願寺の敷地内を通り、
等々力8丁目辺りまで遡れることを諸先輩方が調べている。
しかしながら、数年前まで見ることができなかったこの土管からの
豊富な水量は「逆川を流れてきた湧水由来の水」にしては多すぎる。
また、ゴルフ橋周辺の水の香りには湧水の清冽さは感じられない。
下水の再生水に近い感じである。僅かな濁りと少々の臭味がある。
という事で、河川探索ブログとしては反則ではあるが、
東京都下水道局世田谷営業所に電話で問い合わせをしてみた。
すると、「谷沢川雨水幹線により溜めてあった雨水を
ポンプによって流して等々力渓谷上端のゴルフ橋の所と、
世田谷区中町1-5の辺りから谷沢川に放出している」
という回答があった。ようするに、雨水貯水構からの水であった。
その放流口として逆川の合流口を利用しているようである。

世田谷区中町1-5-9の辺りにある「中町どんぐり緑地」周辺の
谷沢川を見下ろすと、東急大井町線の土手に放出口があった。
写真中央は、立会川開渠最上流部などにあるカーテンと同じである。

世田谷区玉川台1-17にある「谷沢川雨水幹線仮ポンプ施設」。
ここから流れているようである。この探索をした時期は大雨がなく、
天候も晴れか曇りが多かったと記憶しているが、常に雨水の放出が
おこなわれている。春になり散策する観光客への景観保持を見越し
放出する水量の調節をしているのかもしれない。

写真:谷沢川を下流→上流
ポンプ施設付近の谷沢川。谷沢川の水量は通常時は少なく、
渓谷の水量保持のために雨水幹線からの放流は必要なのだろう。
しかしながら、渓谷散策路に放出口をモロに作るのはどうかと思う。
やや臭いも気になるし、世田谷区中町1-5にある放流口の活用が
景観保持という面でも正しい選択だと個人的には思う。
世田谷区桜丘や上用賀の湧水を源流としている一級河川である。

等々力渓谷を流れる谷沢川。散策をしている人がたくさんいる。
この川が台地を浸食して形成された渓谷である。

等々力渓谷では多数の湧水があり、谷沢川に水が落ちている。

ところが、この周辺で一番多く水が落ちているのは、この土管から。
渓谷散策路の上流端にあるゴルフ橋のたもと辺りにある。
落水音が渓谷に響いており、土管出口を覗きこんでいる人が多い。
この土管の出口は「逆川が谷沢川に合流する口」だとされている。
しかしながら、以前はチョロチョロとしか通常時には水量がなく、
まったく落ち水がないときもあったのに今は水が豊富である。

写真:逆川を下流→上流
土管の出口周辺からゴルフ橋に上がれる階段を登り、
少し先に行った所にはコンクリート蓋の暗渠となった逆川がある。
谷沢川は、現在のように等々力渓谷を流れるのではなく、
逆川に流路があり、現在は下水道転用されている九品仏川を流れ、
呑川に合流していたという事が地質地形学の研究でわかっている。
また、谷沢川が現在のように等々力渓谷を流れるようになった経緯は
諸説あってわかっていない(自然に流路が変わったor人工に削った)。
しかしながら、現在の逆川は「流れが反対」になって
(九品仏川方向に流れていたのが、谷沢川に流れるようになった)、
ゆえに「逆さ」という名称がついたのは確かなようである。
この逆川は、暗渠が世田谷区等々力3丁目の満願寺の敷地内を通り、
等々力8丁目辺りまで遡れることを諸先輩方が調べている。
しかしながら、数年前まで見ることができなかったこの土管からの
豊富な水量は「逆川を流れてきた湧水由来の水」にしては多すぎる。
また、ゴルフ橋周辺の水の香りには湧水の清冽さは感じられない。
下水の再生水に近い感じである。僅かな濁りと少々の臭味がある。
という事で、河川探索ブログとしては反則ではあるが、
東京都下水道局世田谷営業所に電話で問い合わせをしてみた。
すると、「谷沢川雨水幹線により溜めてあった雨水を
ポンプによって流して等々力渓谷上端のゴルフ橋の所と、
世田谷区中町1-5の辺りから谷沢川に放出している」
という回答があった。ようするに、雨水貯水構からの水であった。
その放流口として逆川の合流口を利用しているようである。

世田谷区中町1-5-9の辺りにある「中町どんぐり緑地」周辺の
谷沢川を見下ろすと、東急大井町線の土手に放出口があった。
写真中央は、立会川開渠最上流部などにあるカーテンと同じである。

世田谷区玉川台1-17にある「谷沢川雨水幹線仮ポンプ施設」。
ここから流れているようである。この探索をした時期は大雨がなく、
天候も晴れか曇りが多かったと記憶しているが、常に雨水の放出が
おこなわれている。春になり散策する観光客への景観保持を見越し
放出する水量の調節をしているのかもしれない。

写真:谷沢川を下流→上流
ポンプ施設付近の谷沢川。谷沢川の水量は通常時は少なく、
渓谷の水量保持のために雨水幹線からの放流は必要なのだろう。
しかしながら、渓谷散策路に放出口をモロに作るのはどうかと思う。
やや臭いも気になるし、世田谷区中町1-5にある放流口の活用が
景観保持という面でも正しい選択だと個人的には思う。
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